みなさまこんにちは
今回はフリーランスのエンジニアが企業と契約するまでの流れを記載したいと思います。
フリーランスになる前に散々調べたのですが意外ときちんとまとまっている記事がありませんでした。
実際に契約を初めてしまえば企業の方から必要なやり取りは教えてくれるので、既にフリーランスとして活躍されている方は気にならない部分なのかもしれません。
フリーランスエンジニアが企業と契約するまでの流れ
1.与信チェック
まず契約前に双方で与信チェックが入ります。
フリーランス(個人事業主)は信用度で言えば最底辺に位置しているので、それなりの規模の企業からは与信チェックでNGとなります。
又、私達フリーランスエンジニア側もこの企業はお金を払ってくれそうか、契約違反の可能性がないか、など個人とは言え1事業主としてきちんと企業側を判断する必要があります。
企業側がお金を払わないなんてことはないと考える人も多いかもしれませんが、個人事業主と契約するような企業は小さいところも多いので、報酬未払いなどの問題はしばしば発生しているようです。
2.契約内容の確認
1の与信チェックと同時期に行うことが多いですが、契約内容の確認も口頭レベルで行っておきます。
サラリーマン時代は主に営業とPMクラスで行っていた作業になると思うので、普通の人は詳しくない部分です。
なんとなくは分かっていても細かい部分の確認を忘れがちなポイントになると思います。
- 業務委託の種類について
請負なのか準委任なのか。はたまた契約社員など一旦給与所得者になる必要があるのかを確認します。 - 作業範囲について
作業範囲は明確にしておかないとトラブルのもとになります。 - 納品物について
請負なら成果物を、準委任なら業務時間の証明などになると思われます。 - 報酬額について
報酬額はいくらで、交通費や機器代は誰持ちか、想定時間を超えた場合の報酬はどうするかなど細かい部分も確認します。 - 契約期間について
いつからいつまでの契約で延長の可能性はあるのか、途中解約の場合の費用負担などを確認します。 - 保守について
請負の場合は完成した物の保守は誰が行うのかなどを確定させておきます。
3.基本契約
口頭での合意が済んだらいよいよ書類を交えての契約に移ります。
一般的に立場の強い企業側から秘密保持契約書と基本契約書と言う2つの書類が渡されると思います。
秘密保持契約書
秘密保持契約書は所謂NDAと呼ばれるもので簡単に言うとよそに企業の情報を漏らさないでねと言う契約になります。
もし情報漏えいが原因で何かあったら補償してねみたいなことが書かれているので一方的に不利にならないようなかたちで契約されると良いと思います。
企業間でもとりあえずビジネスの話をするのであれば結んでおかないとダメだよねと言った感じで割と簡単に結ばれるものです。
なので、あまりおかしなことは書かれていない可能性が高いです。
逆にそういう性質の書類になるので個別に内容を変更してくれる可能性も低い書類です。
基本契約書
その名の通り企業と取引する際は基本的このルールに則ってねと言ったものが記載されています。
合意できたら
内容に合意ができたらNDAは捺印して返送するだけで終了です。
基本契約書は捺印と1部ごとに収入印紙2,000円分(1部4,000円なので企業と割り勘)を貼り付けと割印をしてこちらも返送します。
4.個別契約
基本契約が済んだら次は個別契約になります。
個別契約書には請負なのか準委任なのか、業務内容(委託内容)、契約期間や単価など実際に自分が何をしていくら貰えるのかが書かれています。
一番目に見えるところで一番重要なところです。
自分のスキル、納期、費用に納得が行くかどうか慎重に検討、交渉し契約を交わしましょう。
テスターで~60万
PG、構築で~75万
設計やPL等管理業務も加わると~85万
PMやPMO等管理責任者になると~100万
くらいが相場になってきます。
5.発注
個別契約が合意したらこちらから企業へ見積り書を提示します。
その返事として企業からは発注書がこちらに届きます。
※企業によっては個別契約と発注を一変に済ましてしまうことがあるので、見積り書が不要な場合があります。
6.業務開始
以上の契約が済めば基本的に業務開始です。
ネットワークエンジニアのフリーランスだと客先常駐型の準委任契約が殆どだと思いますので、あまりサラリーマン時代と業務的には変わらない方が多いのではないかと思います。
請負の場合は納品物の提示→納品書提示→検収書受領→請求書発行→振込
準委任の場合は月末などに業務報告書等の納品物を提示→検収書受領→請求書発行→振込
の流れで支払いされると思います。
フリーランスエンジニアが企業と契約するまでの流れまとめ
文字で書くと結構煩雑に見えますが、当たり前と言えば当たり前の処理を毎回行うだけですのですぐに慣れます。
サラリーマンの頃は社内フローを回すだけで調達や経理などがあとの処理は全部やってくれていたと思います。
企業の場合は技術者は技術に専念させることで効率的にお金を稼いでいるわけですね。
せっかくフリーランスになったわけですからぜひ一般的な事務処理、税務処理を覚えて今後の生活に活かしていきましょう。